「Kurume Kasuri Collection」久留米絣の伝統を纏うアイテム


「Kurume KasuriCollection」は、福岡県南部の筑後地方を中心に製造されている綿織物「久留米絣」を使用した特別コレクションです。

Kurume Kasuri Collectionは、将来「作られなくなった」とならないよう、伝統工芸を継承する織元さんや職人さんとタッグを組むラインの第1弾として誕生しました。


コラボレーションしたのは、200年続く技法を今に受け継ぐ織元・下川織物さん。3代目の下川強臓さんは「どんな場所にも歴史と積み重ねられた思いがある。長い年月をかけて久留米絣が広がってきた背景に学び、敬意を払って自分にもできることをしたい」と語ります。

そんな思いで織られた久留米絣が使われているKurume Kasuri Collection。今回はその魅力とラインナップ、アイテムに込めた私たちの思いをご紹介します。

久留米で200年続く伝統工芸を纏う「Kurume Kasuri Collection」

「Kurume Kasuri Collection」は、福岡県筑後地方の綿織物「久留米絣」を使用した特別コレクションです。

久留米絣は、江戸時代から200年続く歴史を持つ伝統工芸。綿素材ならではの、夏は涼しく、冬は暖かい質感が特徴となっています。

Kurume Kasuri Collectionで展開するのは、久留米絣とイタリアの生地を組み合わせたスカートやバッグです。レナクナッタを代表する「デッドストックコレクション」と同じく、2つの個性を活かしたアイテムに仕立てています。

デッドストックコレクションでは日本の絹織物とイタリアンシルクを使っていましたが、Kurume Kasuri Collectionでは、久留米絣が綿素材であることに合わせてイタリアンコットンを使用しています。

日本とイタリアの素材の組み合わせ。これは、レナクナッタ代表の大河内がイタリアで生まれ育った背景があるからこそ誕生した組み合わせです。

「Kurume Kasuri Collection(スカート)」

現在、Kurume Kasuri Collectionのスカートは2種類のリバーシブルスカートを展開しています。

・Reversible Skirt - Kurume Kasuri Maxi(丈:約75cn/85cm/95cm)
・Reversible Skirt - Kurume Kasuri Straight Long(丈:約80cm/88cm)

「Reversible Skirt - Kurume Kasuri Maxi」は、腰回りのすっきりした形から裾にかけて広がる綺麗なAラインのスカートです。久留米絣をたっぷり7m以上使用しています。

丈の長さは受注のタイミングにより変わり、75cm、85cmまたは95cmです。調整可能なフリーサイズの巻きスカートなので、ウエスト50〜80cmをカバーできます。

久留米絣を表にした場合は、スッキリとしたモード寄りのシンプルなスカートに。イタリアンコットンを表にすれば、たっぷりと入ったギャザーが印象的なフェミニンなスカートとしてお楽しみいただけます。

「Reversible Skirt - Kurume Kasuri Straight Long」は、タイトなストレートタイプのリバーシブルスカートです。

丈の長さは80cmまたは88cmで、ウエスト周りから足までのラインを綺麗に見せてくれます。こちらも、ウエスト部分を調整できるフリーサイズの巻きスカートです。

また、どちらのスカートも裾部分のイタリア製コットンと着物地はセパレートになっています。着物地の方が少し丈が長く、イタリア製コットンを表に着た時に裾から少し着物地が覗くデザインです。

久留米絣、イタリアンコットンともに複数の柄を用意し、お好きな組み合わせでオーダーいただくことが可能です。リバーシブルスカートならではの2面性をお楽しみください。

Kurume Kasuri Collectionのスカートは、セミオーダー方式でご購入いただけます。受注会またはオンラインでご注文をいただいてから、糸の染色がスタート。その後、生地を生産しスカートとして仕立て、発送いたします。お手元に届くまで時間はかかりますが楽しみにお待ちいただければ幸いです。

商品の販売タイミングはInstagramTwitter公式LINEなどでお知らせするので、ぜひフォロー・登録いただければと思います。

久留米絣をバッグで楽しむ「Kurume Kasuri Sacco」

Kurume Kasuri Collectionでは、久留米絣を使ったバッグも展開しています。「Kurume Kasuri Sacco」に使用しているのは、オーガニックコットンで織られた久留米絣です。染められていないオーガニックコットンそのままの色と風合いを楽しめます。

こちらの商品は、バッグとポケットのセット販売です。ポケットにはスカートと同じイタリアンコットンを使用しています。ポケットは取り外しできるため、バッグを使わないときは収納袋としてご利用ください。

Kurume Kasuri Collectionのお手入れ方法

綿生地のKurume Kasuri Collectionのお手入れには、ナチュラル系の中性洗剤の使用を推奨します。漂白剤や蛍光剤の入った洗剤、乾燥機の使用は、色落ちや痛みの原因となるためご遠慮ください。

使い始めは若干色落ちする場合があるため、単品洗いがおすすめです。優しく手洗いすると一層長持ちします。洗濯後はしっかりと脱水し、日陰でのつり干しがおすすめです。また「Kurume Kasuri Sacco」も、同様のお手入れ方法でお洗濯をお願いしています。

アイロンのかけ方など、詳しいお手入れ方法はこちらの生地もぜひチェックしてみてください。

レナクナッタのリバーシブルスカートの巻き方・お手入れ方法

久留米絣が「作られなくなった」とならないように

レナクナッタは、使われなくなった素材が新たな形に生まれ変わる、そんなアイテムを作るブランドとして誕生しました。ブランド初のアイテムとして誕生した「デッドストックコレクション」のリバーシブルスカートに使用するのも、ブランド名「レナクナッタ」の由来である、日本とイタリアで使わ「れなくなった」生地です。

しかし、伝統工芸などが衰退している今、私たちはデッドストックだけに目を向けるのではなく、もっと直接的に伝統産業に貢献していきたい。そんな思いから「​​Kurume Kasuri Collection」は生まれました。

伝統工芸が将来「作られなくなった」とならないようにと、伝統を継承している織元さんや職人さんとタッグを組み展開しています。

主役となる久留米絣は、福岡県南部の筑後地方一帯で製造されている綿織物です。愛媛県の「伊予絣」、広島県の「備後絣」とともに日本三大絣のひとつとして知られています。

そもそも「絣(かすり)」とは、かすれて見える文様が特徴的な織物のこと。久留米絣は、白い文様を生み出すために「手括り(てくくり)」と呼ばれる技法で糸を染色します。

糸を縛って(くくって)染色するため、一部分は藍色に染まらず、織ったときに白い文様として浮かび上がる仕組みです。

約200年前、丈夫な綿織物は普段着として重宝され、無地が一般的だったといわれています。現在のような久留米絣の織り方は、1800年に米屋の娘、井上伝(いのうえ でん)さんの偶然の発見により誕生しました。

手括りの糸で生まれる独特なかすれ模様は、久留米絣の大きな特徴であり魅力です。ただし、手括りは熟練した技術と手間を必要とします。糸束を縛って染色し、染めた糸束をまた1本1本の糸にほどき手織りするなど、久留米絣が生まれるまでの工程は非常に緻密です。

井上さんが考案した久留米絣の技法は、1957年に国の重要無形文化財、1976年には経済産業大臣指定伝統工芸品に指定されました。

伝統を守りながら新たに挑戦する「下川織物」の意思

Kurume Kasuri Collectionのスカートを織る「下川織物」も、200年続く技法を今に受け継ぐ織元です。久留米絣を世に広めた井上伝さんに敬意を払いつつ、現代ならではの手法で久留米絣の魅力を表現しています。

下川織物は「伝統工芸の技術の継承・革新に挑戦し続けることでモノづくりの楽しさ・素晴らしさを久留米絣で表現する」を企業理念に掲げ、1948年から3代にわたり久留米絣を生産しています。

代表の下川強臓さんは「久留米絣が伝統工芸だから良い、というのを売りにしたいわけではない」と語ります。

「どんな場所にも歴史があり、積み重ねられた思いがある。その上に自分は生かされている。歴史に対する敬意を払い、それを久留米絣で表現することこそ自分のやるべきこと

そう語る下川さんは、コロナ禍でも世界を見据えることを忘れずドイツからインターン生を受け入れたり、オンラインでフランスの人と交流したりしてきました。

約200年前、井上伝さんが久留米絣を創案したのはわずか13歳のとき。当時、すでに20人もの弟子がいたといわれています。その後も指導を続け、40歳になる頃には1000人もの弟子を抱えたそうです。そのうち400人ほどは各地に散らばり、機業を開業しました。

約200年前にそうして久留米絣が広がってきたという背景に学び、敬意を払って自分にもできることをしたい。現代ならではの手段を用いて」

下川さんはそんな思いを胸に、200年続く伝統の技術を大事にしながら常に新しい挑戦を続けています。多くの人を引き寄せるその姿には、久留米絣の創設者・井上伝女史を思わずにはいられません。

久留米絣は軽やかで温かく、ひとたび纏えば、200年もの間人々に愛され続けたことに納得します。同時に、長年それらを守り続けてきた職人さんたちには頭が上がらない。私たちはそう強く感じるのです。

文化や歴史を感じながら纏う、新しい選択肢を

Kurume Kasuri Collectionは、将来「作られなくなった」とならないよう、久留米絣の伝統を継承している織元とタッグを組み展開しています。スカートに使用する生地は、オーダーをいただいてから、ひとつずつ丁寧に織り上げたものです。

たくさんの洋服やアイテムが溢れている今の世界、私たちは様々な選択肢を持っています。

そんな中で、素材の文化や歴史、作り手の職人たちを感じながら纏えるという選択があることを、多くの人に知ってほしい。実際に手に取り、纏い、久留米絣ならではの魅力を楽しんでもらいたい。

レナクナッタはそう願いながら、織元や職人のみなさんとともに今後もアイテムを作り続けていきます。

***

執筆:永田 志帆
編集:吉田 恵理