Kurume Kasuri


久留米絣は、福岡県南部の筑後地方一帯で製造されている綿織物です。

丈夫な綿織物は仕事着に最適で、昔は各家庭で手織りされていました。実用性重視の普段着だけに、無地が一般的だった約200年前。
米屋の娘、井上 伝(当時13歳)の偶然の発見により生み出されたのが、優しい風合いの柄を、織物に浮かび上がらせる技法です。
「くくり」とよばれる技法であらかじめ染め分けた糸を用いて織ることで、微妙なズレが生じ、独特なかすれ模様となります。これが久留米絣の大きな特徴であり、魅力です。

現在では、伝統的な幾何学模様や藍染めだけではなく、モダンな柄、ポップな色合いの製品も多く作られています。
工程は非常に緻密で、柄を生み出すために糸束を縛って染色し、染めた糸束をまた一本一本の糸にほどき、織ることでやっと一枚の織物ができあがります。
完成までには30もの工程を経て、完成までに1ヶ月以上かかり、柄によっては3ヶ月以上かかることも。
機械の進化によって、作業の負担は昔よりも減ったものの、人の手仕事が不要な工程は一つもありません。経糸と緯糸の柄を合わせるのは非常に難しく、職人の高い技術を要します。

久留米絣の技法は1957年に国の重要無形文化財に指定され、1976年には経済産業大臣指定伝統工芸品に指定されました。
綿素材ならではの、夏は涼しく、冬は暖かい素材も多くの人に愛される理由の一つです。

Kurume Kasuri Collection