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バロックパールとは。近年注目されている理由や意味、お手入れ方法

近年、話題になっている「バロックパール(バロック真珠)」。従来の丸い形ではなくデコボコとした真珠で、自然が生み出す独特な形が特長です。同じものはこの世にふたつとなく、唯一無二の価値があるとして近年注目を集めています。

今回は、バロックパールとは何なのか、そしてその魅力をご紹介します。また、バロックパールの種類や産地、お手入れ方法にも触れていきます。


バロックパールとは?いま注目されているその価値は

バロックパールとは、従来の丸い形ではなくデコボコとした真珠のことで、ポルトガル語の「バロック(いびつ)」という言葉が語源とされています。

もともと、真珠は貝の中に核を入れて丸い形を作っていくものですが、成長の段階で丸ではなく独特の形になったものはバロックパールと呼ばれているのです。

昔は丸くないからと評価が低かったバロックパール。しかし、養殖で丸い真珠を作れるようになった現在、唯一無二の形だからこそ価値の高い真珠であると注目されるようになってきました。


バロックパールの種類。貝によって色と形が変わる

バロックパールは、貝の種類によって色や形が異なります。

こちらでは代表的な4種類の貝と、そこからどのようなバロックパールができるのかご紹介していきます。


アコヤ真珠

アコヤ真珠とは、アコヤ貝からとれる真珠です。みなさんが真珠と聞いて、一般的に思い浮かべるものでもあります。

アコヤ真珠のバロックパールは、上品なホワイトカラーで小粒なものが多いのが特徴。しっとりと奥深い複雑な輝きを持つので、ピアスなどの小柄なジュエリーでも確かな存在感を与えてくれます。


白蝶真珠

白蝶真珠とは、白蝶貝から生まれる真珠のこと。オーストラリアやインドネシアなど、南の島が産地であることから南洋真珠と呼ばれることもあります。

大粒で華やかな印象を与える真珠で、気品のあるきらめきが魅力的です。白蝶貝の内側が金色の場合はイエロー・ゴールド系、銀色の場合はホワイト・シルバー系のバロックパールがとれます。


黒蝶真珠

黒蝶真珠とは、黒蝶貝からとれる真珠です。名前から真っ黒な真珠を想像する方もいるかもしれませんが、実際は赤・緑・黄色系と3種類の色素の配合によって多彩な色を感じられます。

黒蝶真珠のバロックパールは、ファッションジュエリーとして使われることが多いのも特徴のひとつ。サイズは、小さなものから大きなものまでバリエーションに富んでいます。


淡水真珠

淡水真珠とは、淡水に生息するイケチョウ貝などから生まれる真珠です。やわらかくなめらかな色合いが特徴で、ピンクやオレンジからブルーやレッドなど、様々なカラーのものがあります。

他の真珠と比べてお求めやすい値段なのも、淡水真珠のバロックパールが持つ魅力です。


バロックパールとケシパールとの違いは「核があるかどうか」

貝の種類のほかに、パールの分類で重要視されるのが「核の有無」です。

バロックパールは「有核真珠」と呼ばれる、貝で作った大きな芯(核)を真珠貝に抱かせて養殖したものになります。真珠が形成される段階で核の周りに異物が付着して独特な形になります。

一方、バロックパールと混同しやすい真珠である「ケシパール」は核を入れておらず、貝に入り込んだ異物へ真珠の成分が巻きついてできたものです。バロックパールと比べるとよりデコボコ感が強く、エッジの効いた印象を受けます。


バロックパールの主な産地

バロックパールは、貝の種類によって産地が異なります。以下が、代表的なバロックパールの産地となります。

  • アコヤ真珠のバロックパール:日本・中国・ベトナム・アラブ首長国連邦
  • 白蝶真珠のバロックパール:オーストラリア・インドネシア・フィリピン・ミャンマー・タイ 
  • 黒蝶真珠のバロックパール:日本・フランチポリネシア・フィジー・クック諸島
  • 淡水真珠のバロックパール:日本・中国・アメリカ


上記の中でも、特にアコヤ真珠は古来より日本で親しまれてきた伝統的なパールです。私たちレナクナッタも、国内で圧倒的な生産量を誇る愛媛県・宇和島産のパールを扱っています。


バロックパールのお手入れ方法

バロックパールにも様々な種類がありますが、どのパールにも共通する魅力は真珠特有の美しい「テリ」です。このテリを長く保ち、長く愛用するためには正しいお手入れが必要となります。

バロックパールのお手入れ方法としては、身につけた後に都度、柔らかい布で全体を磨くことをおすすめしています。真珠の表面についた汗や皮脂は、そのまま放っておくと光沢が損なわれてしまうので注意してください。

汚れてしまった場合は水洗いし、しっかりと乾燥させてから保管します。極端な乾燥や湿気、紫外線を避けると長持ちするので、宝石箱に湿度調整剤を入れて保管するのがベストです。


6月の誕生石でもあるパールに込められた石言葉

パールは、ルビーやサファイアなどの宝石と同様に「石言葉」があります。

パール(真珠)の石言葉は、「純粋・健康・長寿・富」。強い守護力があるといわれているので、アクセサリーとしてはもちろんお守りやギフトとして選ぶ方も増えているのです。

また、パールは6月の誕生石という一面もあります。誕生石は、誕生月の人が身につけることで身を守るといわれており、6月生まれの方が好んで身につけることもあります。


自然が生み出したパールに“金継ぎ”の精神をプラスした「Urushi Collection」

レナクナッタでは、パールジュエリーとして「Urushi Collection」を展開しています。

このアイテムは、あえて「いびつ」といわれているバロックパールを個性として選び、さらにかけがえのない美しさを引き立たせるように漆と金箔でパールの一部を覆いました。

これは、日本古来より続いている、壊れた器を漆で修復する技法「金継ぎ」の精神を表現したものです。自然が生み出した唯一無二のパールと日本の伝統技術が出会うことにより、上品でまろやかな新しいジュエリーが生まれました。

ハレの日はもちろん、デイリーとしてもお使いいただける2種類のバロックパールジュエリーを展開しています。


有核真珠と金箔のバイカラーが新しい「Bicolor Baroque Pearl Earrings」

Bicolor Baroque Pearl Earrings」は、淡水真珠のバロックパールを採用しました。

淡水真珠は本来、核を入れずに養殖するのが通常です。ですが今回採用したパールは通常の作り方とは異なり、核を入れて出来上がったもの。

だからこそ、真円に近い大粒の形と深みのある輝きが特長の真珠が誕生しました。金箔をバイカラーとして合わせており、毎日を華やかに彩ってくれるアイテムです。


突起を持つ珍しいパールに命を吹き込む「Akoya Loose Baroque Pearl Earrings」

Akoya Loose Baroque Pearl Earrings」は、真珠の名産地・愛媛県宇和島市で作られたアコヤ真珠のバロックパールを使ったジュエリーです。

アコヤ真珠特有の深みや色彩のある輝きと透明感に加え、あえて突起のあるパールのみをセレクト。市場ではマイナスと評価される部分に、漆と金箔を優しく纏わせることで新たな輝きをプラスしています。


自然が作る、唯一無二の美しさこそが「バロックパール」

今回は、バロックパール(バロック真珠)とは何かということから、種類やお手入れ方法について紹介しました。

バロックパールとは、従来の丸い形ではなくデコボコとした真珠を指し、世界に1つだけの形だからこそ価値のある真珠であると現代において注目されつつあります。

自然が作り出す形に美しさを見出し、自分の感性で選び取る。そういった選ぶ過程や楽しみ方も含めてバロックパールの魅力なのではないでしょうか。

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執筆:mami

 

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