京都のお正月と初詣事情 | Craft Talks by Aika & Natsuko #6

連載「Craft Talks by Aika & Natsuko」は、renacnatta(レナクナッタ)代表・大河内愛加と、金彩作家・上田奈津子が伝統工芸やものづくりについて、いつもとは違う視点で、すこし気軽にトークを繰り広げる企画です。
第6回目は、「京都のお正月と初詣事情」がテーマ。ふたりの正月の過ごし方と、京都ならではの文化風習について語ります。
また、このトークはレナクナッタ公式Instagramで配信されたライブ配信を文字の形で残したものになります。実際の配信が気になる方は[こちら]からご確認ください。
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2025年の振り返り

あいか:こんにちは。Craft Talks、第6回目になりました。今回のテーマは、年末らしいお話をしたいなと思って。今年の振り返りと初詣について話せたらと考えています。ものづくりの話ではないんですけど、文化について話せたらということで。私は京都出身じゃないし、あんまり京都で年始を過ごしたことがないので、なつこさんにいろいろ教えてもらいながら進めていきます。京都で年末年始を旅行で過ごす人もいるかもしれないし、京都に住んでる人でも知らないところがあると思うので、それを皆さんと共有できたら嬉しいです。では、まずは振り返りから。金彩とレナクナッタ、この1年どうでしたか。
なつこ:新しいお客様に触れてもらう機会が多かったのかなと思います。それがもう、一番嬉しいです。
あいか:そうですね、金彩アイテムとしてはスキニースカーフを昨年のクリスマスに新作として出したので、ちょうど1年経ったところです。結構な本数作りましたよね。

なつこ:4〜5回ぐらいかな、柄を変えながらやったり、再販もして。
あいか:もう生地を使い切っちゃって。でもすごく人気で、4月に名古屋でポップアップした時も人気のアイテムでしたし、オンラインでもすぐ売り切れて。今年は結構コンスタントに出せたのが良かったなと思います。あとは最近のヘアアクセサリーですね。

なつこ:いつも新しいものを作る時って、最初は「どうなることかなあ」っていう不安があるんですけど。
あいか:そうそう、しかも今回は形は可愛いんだけど、付け方がちょっと変わっているのでドキドキしましたね。今から届くので、皆さんの感想をお待ちしています。あとこのアイテム、本当に久しぶりにXでバズったんですよ。
なつこ:すごいですね。
あいか:どういう人が買ったかとか、何回目の購入かとかをみていくと、いつもはリピーターさんや前からアクセスしてくださってる方が多いんですが、今回はその日にレナクナッタに初めてアクセスしてそのまま買ってくれた方がすごく多くて。なので、なつこさんが言っていたように、新しい人に届いていて、それが私も嬉しかったです。
なつこ:そうですね。この伝統工芸の世界、広まってなんぼというか。支えてもらう人が、太く、数が増えていかないといけないと思っていて。今回はすごく良かったかなと思います。
京都の初詣事情
あいか:本題の初詣の話に移りますが、私は京都とイタリアを行き来していた期間も含めると、京都に6年ぐらい住んでるのかな。でも、私も夫も実家が京都じゃないので、大体いつもお正月は実家に帰ったりとかしちゃうんですよね。なので、京都の初詣は行った記憶がほぼなくて。
なつこ:そうですよね、いないですもんね。
あいか:あとは出産後の年明けはどこも行けなかったから、近所の神社に行ったりしました。今年は、私が結婚式を挙げた豊国神社に行きました。なので、私がおすすめできる神社は豊国神社だけなんですけど(笑)。

豊国神社
あいか:おすすめする理由としては、結構レア度が高いんです。豊臣秀吉がねね様と一緒に祀られている神社で、普段は「唐門」という門が封鎖されてて、その先には普段は入れないんです。これが、結婚式やご祈祷みたいな特別な時だけ、参列者の人は奥に入ることができるので特別感があります。一般の人が入ってこないクローズドな空間がいいなと思って挙式もここを選びました。でも、普段は閉まってるこの門が三が日には一般解放して本殿の近くまで行けるんです。一般の人は本当にお正月期間しか入れないはずなので、すごくおすすめです。
なつこ:うん、そうね。
あいか:木造の神社で、近くにある八坂神社みたいな華やかさとか賑やかさはないんですけど、すごく静かで、地元の人が来る感じ。あと、歴史好きの人とかも来るかもしれないですね。
なつこ:でも、そんなに小さくないですよね。
あいか:結構大きいですね。すごく素敵なところです。多分1〜2回目の京都旅行では多分行かないような神社でもあるので、結構おすすめです。
京都の年末の風習

北野天満宮
なつこ:私、このCraft Talksで何回か北野天満宮の話をしてると思うんですけど。
あいか:蚤の市ですね。
なつこ:そうそう。今月の25日に「終い(しまい)天神」っていうのがあるんですよ。そこでみんながお正月の準備をするんです。年末年始の買い出しって今ならスーパーとかデパートだけど、昔は天神さんでいろんなものが売られていて、そこで買い込みしてお正月を迎えるっていう。その支度が13日から始まるんですよ。
あいか:結構早めですね。
なつこ:うん。そこで「大福梅(おおふくうめ)」っていうのが700円くらいで売られていて。梅干しを乾燥させたもので、それをお正月に白湯とかお茶の中に入れて飲むっていうのがあるんです。普通に梅干しもあるけど、これは北野天満宮で育てられた梅で、ご利益があるということで1年の無事と無病息災を願って飲みます。そういうのは他の地域とかでもあるのかな。
あいか:横浜の、私の住んでた地域はニュータウンなのでそういうのはなくて。イタリアはどちらかというとクリスマスに重きを置いてるので、お正月は結構パーティーみたいな感じでした。レンズ豆の煮たものを大みそかに食べます。
なつこ:それは、なんか意味がある?
あいか:豆の丸い形がコインに似ているから、金運上昇と豊かさを願う縁起物として食べられるそうです。
なつこ:あと東寺の「しまい弘法」や、この事務所から歩いて1分のところにある錦市場での買い物があります。でも錦市場とかは最近はインバウンドの影響ですごく混雑してるから、そういうのも減ったかもしれないです。
あいか:この前、錦市場で果物とかお野菜を売ってるお店の女将さんと知り合って。「よかったらお正月前の準備に買い出しに来てください」って言われて、京都っぽいお誘いだなって思いました。
なつこ:お餅やお飾り、全部一式そこで揃うんですよね。
あいか:やっぱり素敵だな、そういう文化を大切にするの。
なつこ:そういうのがちょっとずつ残ればいいなとは思うけど、なかなか今は難しくなってきていますね。あとは、千本釈迦堂かな。もう終わっちゃったけど「大根焚(だいこだき)」っていうのがあります。
あいか:大根焚きは以前、レナクナッタのお茶会をした時に似たものを出していただきました。説明を聞いて面白いなと思ったのを覚えています。
なつこ:大根に梵字が入ったものが積み上がってて。それを求めて、すごい列ができるんですよ。すごい混雑だから私はちょっと行く気はしないけど、そういうのを大事にして並んでいる人もたくさんいますね。私は、お正月は毎年北野天満宮にご挨拶に行くんですけど、昨年は人が多すぎて3時間待ちの人気アトラクションぐらいになっていて。諦めて家の近くの大将軍神社っていうところに行きました。
あいか:ちょっと今はね…中国の人が減ったからマシかもしれないですけど。
なつこ:今年も混雑はしそうですね。北は北野天満宮、南は伏見稲荷大社が有名です。北野天満宮は学問の神様なので、受験する人、そういうお子さんを持つ親御さんにはすごくいいかもしれないです。お稲荷さんは商売繁盛なので、お商売されている方はそっちでもいいのかなっていう気はします。
あいか:豊国神社は夫婦で祀られてるので、縁結びとか家庭円満、あと豊臣秀吉が成功を収めたので、出世のご利益もあります。
なつこ:そういうので選ぶのもいいかもしれない。でも、本当に混雑が厳しいから、すこしずらすといいかもしれないですね。
あいか:昨年はSNSで新年のカウントダウンの八坂神社の行列も見て。すごい雨が降ってたから、傘の大行列ですごいなって思いました。楽しそうだけど。
なつこ:やっぱりあの辺は街の中心だから、カウントダウンが終わった後とかもみんな遊びに行ったり、結構ワイワイしてる感じですね。
あいか:なつこさんも若い時はそういう感じで行きましたか。
なつこ:行きました。でも、今だったらそういう習わしとか風習とかっていうのを調べてから行こうとか、どういうことがあるのかなとか思うけど、やっぱり若い時はそういう感じじゃないから。
あいか:私もカウントダウンは絶対に外に行っています。イタリアは爆竹がすごいんですよ。もう1週間前ぐらいからみんな爆竹の練習し始めて、ここは戦場ですかみたいな感じで。普通の住宅街だけど、もうそこら中でパンパンパンってなり始めて。それを見ると、もうすぐ年末年始だなとなります。当日は歩いてたらすぐそこでパンって鳴って、ちょっと怖いんですけど、私も家族や友人とお城や大聖堂の広場など人が集まる場所に行ったりとか、いつも命がけでカウントダウンしてました。
なつこ:すごいね、やっぱりなんかこう、雰囲気が、その土地で違うんだね。
あいか:戦場に行くぞ、生きて帰ってくるぞって感じでした。でも年を経て、20代後半とかになると、その雰囲気は見たいから行くけど、ちょっと離れた人の隙間があるところで、遠くから見るような感じになりました。
なつこ:やっぱり過ごし方が年齢によって変わってくるんですね。
年越しそばの話

なつこ:ちなみに、生まれ育ったところでは、年越しそばはどんなのを食べますか。
あいか:年越しそば…うちはなんだったかな。
なつこ:一般的にはどうなの?
あいか:お蕎麦は食べますけど、どんな具を入れるとかは家庭によって違うと思います。横浜の文化とかはあんまりないような気がします。ミラノに住んでいた時は、インスタントのそばを買ってネギだけ入れて…でも、ミラノでもちゃんと食べてました。
なつこ:そこだけはちゃんとやるぞ、みたいな感じだね。京都は…もちろん家庭ごとに好きな具はあると思うけど。やっぱりニシンそば。ニシンを甘辛く炊いたものを上に乗せますね。
あいか:スーパーにたくさん売られていてびっくりしました。大人ですよね、ニシンそば。
なつこ:子どもの時すごい嫌だったな。なんでこんな甘いものがって思ったけど、海が遠いので、保存がきくようなものが乗っている感じですね。
あいか:京都はニシンそばのイメージがあります。年末になるとスーパーに出始めるからわかりますよね。「この土地はこういうのを食べるんだ」みたいな。
なつこ:旅行に来る人とかは、お蕎麦屋さんに入るとニシンそばが必ずあると思うので食べてみてもいいのかもしれないですね。
あいか:この時期はあったまりますもんね。あとはなにか、最後に言い残したことありますか?
なつこ:また話は戻るけど、やっぱり金彩のことですね。今後もあいかちゃんと相談しながらいろいろとやっていけたらなと思っています。
あいか:来年はイベントも東京でやろうと思っているので、金彩のワークショップとなつこさんの個人の展示会を組み合わせたものとかできたらなと思っています。関東圏の方は楽しみにしていてください。ということで、今年も皆さんありがとうございました。よいお年をお過ごしください。
なつこ:よいお年を。ありがとうございました。


