振袖は、成人式以外でいつ着る?結婚式やパーティーなど着用シーンとTPOを紹介
人生を彩る、一生に一度の思い出となる振袖。しかし「成人式の後、着る機会はあるのか」「振袖はいつまで着られるのか」と悩み、振袖を買うべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。
振袖を着るシーンとして、成人式はまず思い浮かぶ機会です。しかし、振袖の魅力は成人式後も色褪せることはありません。人生には、華やかな振袖姿を再び楽しむことができる晴れの舞台が、まだまだ待ち受けています。
この記事では、成人式後も振袖を着る機会や、シーンに合わせた選び方、そして長く大切に保管するためのお手入れ方法までご紹介します。
場面ごとの装い。TPOに合わせた振袖
結婚式」「披露宴」祝福の場に華を添える晴れやかな装い
結婚式や披露宴は、新郎新婦の門出を祝う特別な日。華やかな晴れの舞台に、振袖はふさわしい衣装です。招待客として参列する際には、祝福の気持ちを込めて華やかな装いを心がけましょう。ただし、主役である花嫁より目立つことはタブーとされています。場にふさわしい着こなしを心がけましょう。
TPOに合わせた装い
- 色:パステルカラー
- 柄:お祝いの席にふさわしい「花柄」「吉祥文様」など
- 素材:上品な光沢の生地
避けるべきもの
- 色:花嫁の色「白」、喪服を連想させる「黒」
- 柄:派手すぎる柄
- 素材:個性的な素材
花嫁が和装の場合、色や柄がかぶらないように注意が必要になります。事前に花嫁の衣装について確認しておくと安心です。
また花嫁の衣装を引き立てる心配りとして、派手すぎる色使いは避けるのがベターです。あくまでもゲストとして、花嫁よりも目立ちすぎないようにしましょう。
「卒業式」門出を祝う場にふさわしい凛とした佇まい
卒業式は、学生生活の締めくくりとなる特別な日。晴れやかな門出を祝う場に、振袖は凛とした華やかさを添えてくれます。
卒業式では袴を着る方が多いので「振袖を着ても大丈夫?」と思われがちです。しかし振袖は未婚女性の第一礼装です。成人式に着た振袖をそのまま卒業式で着用しても問題ありません。
また卒業式袴と合わせたコーディネートに仕上げるのもおすすめです。袴と着物の合わせ方も厳格なルールはないので、安心して振袖と袴のコーディネートを楽しんでください。
卒業式に振袖を着用する際は次の点に注意して、場にふさわしいコーディネートを心がけましょう。
- 色柄:派手すぎず、落ち着いた色柄を選ぶ
- 素材:上質な素材で、品のある雰囲気を演出する
- 小物使い:華やかさを添えつつも、上品さを意識する
華やかさと上品さを兼ね備えた装いは、周囲の目を惹きつけ、印象的な一日を演出してくれるはずです。
「パーティー」「祝賀会」華やかな場に映える気品ある装い
パーティーや祝賀会は、華やかな場にふさわしい振袖の装いを選ぶことが大切です。場にふさわしい華やかさを意識しながら、個性を輝かせるコーディネートをぜひ楽しんでください。
TPOに合わせた装い
- 格式高いパーティー:古典柄や上品な色合いの振袖
- カジュアルなパーティー:モダンな柄や明るい色合いの振袖
コーディネートのポイント
- 華やかなアクセサリーや小物を取り入れて、より一層華やかさを演出する
- パーティーのテーマやドレスコードに合わせたコーディネートを選ぶ
- 個性を表現できるような、自分らしいコーディネートを楽しむ
祝賀会やパーティーは、華やかな振袖姿を披露する絶好の機会です。TPOに合わせた振袖選びとコーディネートで、周囲に好印象を与えつつ、自分自身の魅力も最大限に引き出しましょう。
「お見合い」「結納」清楚さと華やかさで第一印象を格上げ
お見合いや結納は、これから始まる関係にとって非常に大切な第一歩です。第一印象を左右する服装は、清楚さと華やかさを兼ね備えた振袖がおすすめです。
振袖選びのポイントとしては、上品で控えめな美しさを演出できるものが良いでしょう。派手すぎる色や柄は避け、淡い色合いや古典柄を選ぶと良いでしょう。
TPOに合わせた装い
- お見合い:上品で控えめな色柄、清楚な印象を与える淡い色合い
- 結納:家風や場にふさわしい格調高い振袖、両家の顔合わせという場にふさわしい、華やかさのある色柄
また、家風や場にふさわしい装いを選ぶことも大切です。事前に両家の意向を確認し、失礼のないように心がけましょう。お見合いや結納という大切な場で振袖を着用することで、自身も気持ちを引き締めることができます。
「初詣」新春の清々しさに華を添える伝統的な装い
新年の始まりを告げる初詣。清々しい空気の中、神社やお寺に華を添えるように、振袖姿で参拝する方も多くいらっしゃいます。厳かな雰囲気の場所へ行く際には、周囲への配慮も大切です。
- 寒さ対策:ショール、ストール、カイロ、厚手のタイツ
- 色柄:落ち着いた色味、古典柄
初詣は、一年の始まりを祝う特別な日。伝統的な装いである振袖を纏い、新たな年のスタートを切りましょう。
「その他」節目の写真撮影や、現代における解釈
成人式後も、写真撮影やイベントなど様々な機会に振袖を着て、特別な思い出を作りたいという方も多いのではないでしょうか。成人式や結婚式といった従来の場だけでなく、現代では振袖を着る場所の解釈も広がりを見せています。
たとえば、春のお花見なら、淡いピンクやイエローの振袖で華やかに。秋の紅葉は深みのある赤やグリーンでシックに仕上げるのも良いでしょう。同じ振袖でも帯や帯揚げ、帯締めなどの小物で季節感を演出するのも、和装の楽しみのひとつです。
こういったカジュアルな場面では、成人式とはまた違う個性的なコーディネートにも挑戦しやすいのが魅力です。ヘアスタイルやメイク、小物使いなど、自由にアレンジして、とっておきの思い出を作りましょう。
おすすめのシーン
- 美術館・博物館:アート鑑賞など感性を刺激する空間に華を添え、特別な時間を演出できます。
- 庭園:緑豊かな自然の中で写真撮影などを行い、美しい風景と振袖の調和を楽しめます。
- 歴史的な街並み:振袖で古都の街並みを散策したり、伝統的な建造物とも、振袖は馴染んでくれます。
非日常的な空間は、振袖の美しさを一層際立たせる効果があります。写真撮影をしたり、特別な時間を過ごしたり、新しい振袖の楽しみ方を見つけてください。
振袖を未来へ繋ぐ「お手入れ」と「保管方法」
振袖を長く楽しむためには、適切なお手入れと保管は欠かせません。次の世代へと繋いでいくためにも、心を込めて扱いましょう。
着用後の「お手入れ」汚れをていねいに落とし、湿気をとる
着用後は、目立たない汚れや汗などもていねいに落とし、湿気をしっかり取り除くことが大切です。風通しの良い日陰で陰干しし、湿気を飛ばしましょう。
またお手入れは、着物クリーニング専門店にお願いするのがおすすめです。特に振袖に使われる正絹(シルク)は虫やカビ等の被害にも遭いやすい生地です。プロの力を借りてしっかりお手入れしてから保管してください。
「保管方法」湿気や虫食いを防ぎ、最適な環境で保管
直射日光は色褪せの原因となるため、1枚ずつたとう紙で包んで保管しましょう。1枚のたとう紙に複数の着物を入れるのはNG。空気がこもりやすく、カビ発生の原因になります。
また保管の際に、以下のような対策をぜひ行ってください。
- 湿気対策:除湿剤の設置。プラスチックケースに入れる場合は必須です。
- 虫食いのリスク:防虫剤の使用。特に正絹(シルク)の着物は気をつけましょう。
これらの注意点を心がけることで、振袖を美しい状態で長く保つことができます。
どんなシーンにも寄り添う、一生モノの振袖
鮮やかな色彩と華やかな柄で、袖を通す人を特別なオーラで包み込む振袖。袖を通す瞬間、袖が揺れるたびに、そこには忘れられない思い出が蘇ります。
成人式の日の高揚感、華やかなパーティーの熱気、厳かな式典での緊張感。袖を通した時の感情、共に過ごした人々の笑顔、その場に漂っていた空気までもが、振袖と共に鮮やかに蘇ります。
それはまるで、人生の大切な瞬間を切り取った写真のように、時を超えて私たちに感動を与えてくれるはず。
だからこそ、誂える振袖はどんなシーンにも寄り添ってくれるデザインのものを選ぶことをおすすめします。renacnattaの「一生着られる振袖」は上品な光沢感のある生地に、縁起の良い文様とされる吉祥文様のひとつ「雲柄」をあしらっています。
色も華やかさはありつつも、顔まわりに優しいカラーを配色することで悪目立ちするような派手さはなく、どんなシーンにも使い勝手のよいデザインとなっています。
またこの振袖は、袖を切ることで訪問着としても着用できるデザインにもなっています。
この記事では、未婚女性の大一礼装である振袖を着るシーンをご紹介してきましたが、年を重ねた後も同じものを着続けることができたなら、それこそ人生に寄り添う着物になります。
結婚式のお呼ばれはもちろん、子どもの七五三や入学式・卒業式、そしてお茶会や観劇など幅広いシーンで着用いただけます。
人生の節目節目に振袖と訪問着を纏い、大切な思い出をぜひ着物に刻んでいってください。