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文化を嗜む #2 金彩ワークショップ@京都 <イベントレポート>

renacnatta(レナクナッタ)が開催する、不定期ワークショップ「文化を嗜む」。レナクナッタでは伝統工芸を使ったアイテムを展開していますが、身に纏うだけでなく、体験を通してその生産背景をより身近に、リアルに感じていただけるワークショップを企画しています。

今回のワークショップテーマである金彩は、安土桃山時代から江戸初期にかけて確立したといわれる伝統工芸の技術です。レナクナッタは京都で活動する金彩職人・作家の上田奈津子さんとコラボレーションし、イタリアンシルクの上に金彩を施した商品を展開してきました。

京都の伝統工芸「金彩」を纏うイヤアクセサリー Kinsai Collection

今回のワークショップでは上田さんを講師に迎え、レナクナッタの商品同様イタリアのシルクに金彩を施す体験を実施しました。参加者のみなさんがどのような作品をつくり、楽しんだのかレポートをしていきます。

なぜファッションブランドが、ワークショップ?

レナクナッタがワークショップを開催するのには理由があります。イベントのテーマにもなっている「文化を嗜む」というキーワードは、まさに私たちの思いを体現した言葉です。

レナクナッタはブランド立ち上げ当初から、ただ「ファッションを売る」のではなく「文化を纏う」を広めていくブランドでありたいという意思がありました。この「文化を纏う」という言葉は、伝統工芸が長い年月をかけて現代に受け継いできた普遍的な価値を守り、未来に残したいという願いからきています。

これまでもブランドで展開しているアイテムが、どういう人たちによって、どうやってつくられているかをSNSや記事を通して発信してきました。

ですが……「百聞」は本当に「一見にしかず」、なのです。

実際に手が動いている現場をリアルでお客さんたちに共有したい、間近で見るともっとすごいんだよ、というもどかしさをずっと抱えていました。

お客さんと職人さんが繋がり、実際にものづくりの現場やその難しさをリアルに知ることでより深く知り、購入頂いたレナクナッタのアイテムを彩る伝統工芸をより好きになっていただきたい。そして、みなさんと色々な視点から「文化」に触れていき、それらを繋げて大きな面で捉えていけるようなブランドになっていきたいと思っています。

<レポート>金彩の技術を体感するワークショップ

今回のワークショップの開催地は、京都・下京区にあるFabCafe Kyotoです。築100年を超える木造建築をリノベーションした空間で、普段はカフェやデジタル工作機械を利用できるスペースとなっています。

まずは会場に集まったみなさんに、レナクナッタ代表 大河内と、今回の講師をつとめる上田さんがご挨拶。

今回体験できるのは、数ある金彩の技術の中でも「筒描き」と「型押し」というふたつの技法です。まずはみなさん「型押し」からチャレンジしていきます。

「型押し」は型をつくるところからはじまりますが、今回は事前に上田さんが用意してくれていた鳥と羽のモチーフから好きなものを選びます。

型を決めたら、糊を型紙に合わせて丁寧に置き、それが透明になるまで乾かします。

糊が乾いたら、いよいよ箔を置いていきます。金や銀、ブルー、ピンクなど、用意された箔の中から好きな色を選び、糊の上にそっと被せます。

ティッシュでこすり、金箔を糊にうつします。最初はおそるおそる、静かにこするけれども、上田さんから「もっと強くこすって大丈夫ですよ」というアドバイスを受けて、みなさん少しずつ強めの力で金箔を糊につけていきます。

十分にこすったら、静かに剥がしていきます。ドキドキしながらめくると……

綺麗に金箔がのりました!

キラキラと光る金箔がのっているのを見ると、みんな思わず「すごい!」「ちゃんと箔が乗ってる!」と声をあげます。ここからさらに金箔をのせる作業を繰り返すことで、まんべんなく金箔がのるようにしていきます。

「筒描き」も同様に糊の上に金箔をつけていくのですが、まずは描く練習から。ティッシュの上に、線をまっすぐに描く練習をはじめると、色んなところから「きれいな線を引くのってこんなに難しいんだ!」「糊を出すのって大変。明日手が筋肉痛になりそう」という声があがります。

ティッシュの上で描く感覚を掴んだ人から実際にイタリアンシルクへ線を描いていきます。この時間はみんな真剣に、黙々と作業をしていました。

作業中は上田さんがテーブルをまわり、「筒描き」のコツや糊の乾かし具合などをていねいに教えてくれます。

みんな筒描きにも徐々に慣れていき、作業スピードも上がってきます。デザインも人それぞれで、柄をなぞったり、文字を書いたり、いろんな線がイタリアンシルクの上に浮かび上がってきました。

そして糊を乾かしている合間には、上田さんの実演を楽しむ時間も。

繊細で正確な技術に、参加者のみなさんから感動のため息が漏れ聞こえます。「自分でやったあとに実演を見ると、職人さんのすごさが改めて分かるね」なんて声もあがりました。

実演が終わると、ワークショップも終わりの時間に。最後の糊を乾かし箔を貼ったらいよいよ完成です!

できあがった金彩をながめながら、みんな嬉しそうに話します。

「糊の状態ではどんな仕上がりになるか不安だったけど、箔をのせるといい感じになった」
「線を描くのは思った以上に難しかったけど、とっても楽しかった」

また、ワークショップの参加報告をSNSにも投稿してくださったみなさまも、ありがとうございます。



持ち帰った金彩は、ぜひ額にいれて飾るなど、お家でも楽しんでください。

さらに上田さんからは、当日使った型紙と箔を使って、おうちでもう一度金彩を楽しむ提案も。


普段の生活では、伝統工芸の技術に触れ、身近に感じる機会はそう多くありません。

ですが、どの伝統工芸も誕生した当時は、その時代を生きる人たちが純粋に美しいものを、いいものをつくりたいという、素朴で一途なものづくりへの思いから生まれたものです。

実際に、時代を超えて残り続けてきたものを目の前にすると、技術の細やかさや作品の美しさにハッとすることすらあります。このワークショップを通して、金彩がもっと身近に感じていただけたらと思います。

今後もワークショップは定期的に企画していきます。気になっている方は、ぜひ参加いただけると嬉しいです。

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執筆・編集:吉田 恵理

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